最近、早朝や夕方に無灯火で走っている車をよく見かけるんです。
ヘッドライトどころか、スモールライトすらつけずに走行しています。
無灯火運転がどれだけ危険か、罰則や罰金のことを考えたことありますか。
自発光式メーター
暗い時間帯にヘッドライトをつけるという事は、運転者が視界を明るくするという効果がありますが、それ以上に、自分の車の存在を周りに知ってもらうという大きな意味があります。
歩行者、自転車、他の車が自分の車の存在を認識しないという事はとても怖いことです。
最近、無灯火の車が増えてきているという事をよく耳にします。
原因として、自発光式メーターを採用している車が多いことからではと思ったりしています。
昔の機械式メーターだと、暗くなると見えづらくなってしまうため、自然とヘッドライトを点けるタイミングに、自分で気づきやすかったと思うのです。
と言っても、昔から無灯火で走っているクルマは存在していました。
いつの時代でも安全に無頓着なドライバーはいたということでしょうか。
電気が全くない田舎道ならいざ知らず、現代の都心部ではヘッドライトがついていなくても特に不便を感じないこともあります。
最近ではハイブリッド車も増え、音が静かすぎて近づいても気が付かないという問題も発生しています。
無灯火と静かすぎる車、これは特に歩行者や自転車に対して危険極まりないと言わざるを得ません。
ハイブリッド車の静音問題に関しては、すでにメーカーが取り組んでいて車両接近通報装置の義務付けなどが進められています。
しかし、無灯火運転は、運転者が暗くなり始めたらしっかりとヘッドライトをつけるという意識を持たないと問題は解決しません。
無灯火違反の罰金、点数
無灯火走行はれっきとした道路交通法違反です。
違反点数1点、反則金は大型車7000円、普通車・二輪車6000円、小型特殊車と原付でも5000円が課せられます。
点数が引かれたり反則金を払うのはもちろん嫌ですが、それ以上に事故をおこしてしまったら取り返しがつかないことになります。
無灯火で走行するという事は、シートベルトをしていなかったという事や駐車違反以上に大きな危険性があるのです。
2016年10月に道路運送車両の保安基準が改正され、2020年4月から販売される新型車から、オートライト機能搭載が義務付けられることになりました。
施行後は、オートライト機能が手動設定でなく、完全にオートライト機能がオンになります。
点灯するタイミングも、今まで以上に暗くなったことに敏感に反応するようになります。
しかし、2020年4月以前に販売された車のに関しての対応は、車検が通らなくなるとかの厳しいものではありません。
走行している車のほとんどが、今までのままと言っても過言ではないかもしれません。
ヘッドライトをつけ忘れた、オートライト機能をオンにしていなかったという事で起きてしまう事故が急激に減ることは、残念ながらあまり期待できないかもしれません。
無灯火違反の罰則が軽すぎるのでは
車の無灯火が原因で起きる事故は、あくまでも運転者の過失です。
うっかりしてました、では済まされません。
なのにそれに対しての罰則は、他の罰則に比べて軽いと言わざるを得ません。
シートベルトを着用していなかった事で怪我をするのは、運転者本人と同乗者です。
しかし、無灯火運転で怪我をするのは、歩行者や自転車や二輪車、そして他の車です。
特に身体機能や認知機能が劣る高齢者や子供は、ヘッドライトがついていない車が近づいてきても気が付きません。
暗い時にヘッドライトを点灯するのは、車を運転する者の義務なのです。
自分はこのくらいの暗さでも周りが見えるから、ではありません。
万が一事故を起こしてしまって、まだそんなに暗くなってなかったから点灯しなかった、という言い訳は通用しません。
雨が降る日などは、昼間の明るい時間であっても周りが見にくくなります。
対向車がシルバーの車で、カーブを大きく曲がってきてひやっとした経験をお持ちの運転者は少なくないと思います。
車は便利な道具です、しかし一歩間違えたら走る鉄の凶器なのです。
無灯火で走ってしまったことの危険性を考えると、他の違反の罰則よりももっと厳しいものにしたほうが、運転者の意識を高めるという意味で効果があるのではないでしょうか。
おわりに
少しでも暗くなってきたらヘッドライトをつけるという事は、自分の車の存在を周りに知ってもらうという大きな意味があります。
自分を守るため、交通弱者を守るためにも、早めの点灯をして安全運転を心がけましょう。