日本で一番売れている果物といえば、みかんです。
冬のみかんの季節を待ち焦がれている人も多いのではないでしょうか。
ところで先日ですね、娘に「みかんの白い筋は何て名前なの?」
と聞かれたのですが、「白い筋」以外答えようがなかったんです。
そんなモノに名前があるなんて思ってもみなかったので、調べてみていろいろと勉強になりました。
みかんの白い筋の名前は?

みかんのまわりにはたくさんの白い筋がついていますよね。
ラテン語で「白い」を意味するアルベド(albedo)と言うのですが、味がないので丁寧に取り除いてから食べている人もいると思います。
ところが、このアルベドには、実はたくさんの栄養があり、取り除くのは勿体ないのです。
どのくらいの栄養が含まれているのかというと、ミカン本体に含まれる栄養価よりも遥かにすぐれたビタミンが含まれているのです。
まさか、と思う方もおられるとかもしれませんが、例えばビタミンPを比較すると実に300倍も含まれているのです。
ビタミンPとはあまり聞き馴れないかもしれませんが、この中にはみかん由来のポリフェノールであり、健康維持に欠かせないヘスペリジンが含まれています。
ヘスペリジンは中性脂肪を減らしたり、ビタミンCと共に毛細血管の膜の透過性を調整し、しみやしわの予防にも効果があると言われています。
みかんの皮も捨てずに生かす方法
みかんの皮のオレンジ色の部分をフラベドと言います。
皮を剥いたらそのままゴミ箱に捨ててしまう人がほとんどではないでしょうか。
栄養がありそうな雰囲気がありますが、苦くて食べられませんからね。
ただそのまま食べられなくても、お風呂に入れたら良い香りがしますし、乾燥させてお茶にすることもできるんです。
中国では「陳皮」といって、漢方薬として大変重宝されています。
では、そのほかに何か良い使い道はないのでしょうか、実は、皮の甘酸っぱい香り成分であるリモネンが驚くべき効果を発揮するのです。
リネモンはオイルとの相性がよく、油汚れを簡単に落とすことができます。
エタノールにつけておくとみかんオイルができ、それを布に浸して油汚れを取ると、びっくりするくらいよく落ちます。
また、水で煮出して出た皮の液には、ワックス効果があります。
この液で木のテーブルやフローリングを拭くと、輝きが出てきます。
みかんオイルや煮出した液は簡単に作れるので、一度試してみてはいかがでしょうか。
みかんの内皮も一緒に食べよう
みかんの粒を包んでいる薄い皮の部分を内皮(じょうのう)と言います。
この皮を食べないで吐き出してしまう人もいるかもしれません。
しかしそれは栄養の宝庫を無駄にしていることになります。
まず内皮には食物繊維が含まれていますが、食物繊維はコレステロールや糖分の吸収を抑えてくれる働きがあります。
また食物繊維の一種であるペクチンには脂肪分解作用があり、内臓脂肪を取り除く効果が高いと言われています。
つまり、みかんの内皮には生活習慣病を予防する効果があるわけです。
その上、みかんの色素成分であるβークリプトキサンチンには、βーカロチンの5倍も活性酸素を除去効果があります。
1日に2個程度食べれば、必要な活性酵素除去が可能になります。
さらに、内皮を吐き出してしまうということは、それに伴い内皮に付いている栄養が豊富な白い筋であるアルベドも、一緒に吐き出してしまうことになります。
みかんの種類によっては内皮が硬いこともありますが、良く噛んで一緒に食べてしまう習慣を付けることをおすすめします。
おわりに
「みかん雑学」はどうでしたか?
みかんの白い筋に名前があると思ってなかったのでビックリです。
「アルベド」覚えましたか?
その他にもみかんには、たくさんの栄養があって実は捨てる所なんかないんじゃないか?そんなお話でした。