JR四国は、2700系気動車の営業運行を8月6日から高徳線で開始すると発表しました。
旧式化された2000系の置き換えモデル
2700系気動車1980年に登場した2000系の後続機となります。
四国鉄道で使用されている電車となり、2600系に使用されていた、「車体傾斜装置」を搭載したモデルになり、カーブ時に置いて車体を細かく傾けることで安定して走行することができるようにされたモデルです。
2700系は当初、エアサスペンション方式を採用するつもりでしたが、エアサスペンションには欠点があり、細かなカーブに置いては車体を傾ける際、傾きすぎてしまい、逆に安定性を失ってしまうと言う問題がありました。
かなり細かく車体の傾きを調整できるシステムである、「電子制御方式の車体傾斜装置」を搭載し問題を解決しました。
四国に置いて運用する際どうしても細かな急勾配があり、カーブも連続するためあえなく仕様を変更し、2700系は既存の技術の中で安定性を重視する方式を再登用することで登場した新型の機体です。
それによりシステムが大幅に切り替わってしまっており、旧車両との連結は不可能であり、旧車両とも互換性が無い車両です。
その為新車両同士で運用をし、旧車両は旧車両で別途運用する必要があります。
また、現在運用されている実績も無く、試験運用中の機体ですので運用されるまではまだ幾分か時間がかかる車両です。
主な仕様と変更された箇所
こちらの車両はエンジンを使用し動作をします。
エンジンは2600系と同じ系統のエンジンを使用しており、パワーは450馬力となります。
コマツのディーゼルエンジンを使用することにより環境と低燃費化に成功することが出来たモデルのエンジンを搭載しています。
そのため、環境に考慮したエンジンのおかげか、排出される排気ガスもクリーンとなりました。
ただし、車体傾斜装置を搭載したため、本来使用されていたエンジンを冷却するシステムとは別のシステムを使用しているため、テスト次第によってはオーバーヒートを起こしてしまう可能性も高くなりました。
これは車体傾斜装置を搭載した分、エンジンを冷却するためのレジエーターを小型化する必要性が生じたため、現状では新しい新採用されたラジエーターをテストしている最中です。
そのためテスト結果の内容にとっては、さらにラジエーターをサイド改良する必要性が現れる場合もあります。
なお最高速度については130キロとされており、各車両に2基設置しているエンジンが動作することにより速度を維持します。
その為、どちらか片方が損傷した場合、速度を低下させて自走することは可能ですがその分、加速力は減少してしまいます。
車両の内部設備について
車両内部は2600系の車両設備を引き継いで制作されています。
内部については車椅子の方が利用しやすい用に再設計されていますので完全に2600系と同じ内装と言うわけではないです。
しかし証明などについては同じLEDによる証明を利用していたりと共通する部分も多く存在しています。
トイレを搭載しており、障害者の方向けのトイレと温水洗浄便座なども搭載しており、2600系との大きな違いは、水洗タンクを新たに増設しています。
なおこの2700系ですが、現在、テストを繰り返しており、増産体勢に入っています。
問題が起きない限り増産体勢を移行し続けますので、8月には特急車として四国内で使用される事となります。
おわりに
なお、この鉄道車両の製作については川崎重工業車両カンパニーが担当し、現在2019年9月を目標に19両を作成の目安として開発されており、運行に関しては、8月6日には高徳線の特急の代わりとして2700系が編入され、9月3日以降は土讃線の特急車両として運用されることが決定されています。
いずれも特急車両として運用をしますので高速で運用するためには力強いパワーのあるディーゼルエンジンを使用する必要があり、選ばれたのがコマツのディーゼルエンジンであるということです。