娘が学校帰りにてんとう虫を見つけて持って帰ってきました。
小さくてキレイな赤い色をしていてとても可愛いですよね。
子供の頃はよく見かけていたのではないでしょうか?
そんな、「てんとう虫」の雑学ですが、少しだけ読んでもらえるとうれしいです。
てんとう虫とは?
てんとう虫は、コウチュウ目テントウムシ科に分類される昆虫の総称です。
赤や黄色、斑点が鮮やかな小型の甲虫である。
甲虫とは、簡単にいうと飛べる昆虫です。
和名の由来は太陽に向かって飛んで行くことから、太陽神の天道からとられ天道虫と書きます。面白いですね。
成虫の体長は数ミリから1センチ程度の小型の昆虫です。
成虫は、皆さんご存知のとおりのまん丸で、まるでスイカを半分に切ったような形ですね。
脚や触角は短く、体は黒・赤・橙・黄・褐色など鮮やかな色が多く、斑点や模様なども変異に富んで、見ているだけでかわいいといいますか、いやされる存在です。
日本では赤や黄の地色に黒い水玉模様、あるいは黄に白の水玉模様のものが多く、その多くはそれらの斑点の数で命名されているとのことです。
てんとう虫の成長は、甲虫の仲間なので、卵~幼虫~蛹~成虫という完全変態を行います。
不完全変態とは蛹の過程がない昆虫で、トンボやゴキブリがそうです。
てんとう虫は完全変態なんですね。
充分に成長した幼虫は、植物の葉の裏などで蛹にななり、腹部の先で壁面にくっつき、落ちないように頑張ります。
成虫は春から秋までよく見られ、多くのてんとう虫は成虫になってから越冬するのだそうです。
目立つのにどうして鳥に食べられないの?
どう考えても派手な色をしているてんとう虫です。
てんとう虫も昆虫ですから、他の虫や野鳥など敵はたくさんいることでしょう。
当然、野鳥などにみつからないようにかくれたり、草木に紛れるべきところ、てんとう虫は保護色どころかもっとも目立つ色で堂々と動き回っています。
動きもゆっくりで捕まえようと思ったら手で簡単につまめます。
ところが、てんとう虫は足を縮めてポトリと地面に落ち、死んだふりもうまいものです。
何の気なしにつまんだ指には、なにやら黄色くて臭い液体がついています。
これは、危険を感じたてんとう虫の足の関節から出る液体で有毒のアルカロイドを含んでいて強い苦味もあります。
てんとう虫を食べようとした鳥は、あまりのまずさに吐き出して、もう二度と食べたくないと学習するのだそうです。
つまり、てんとう虫は「私はとってもまずいですよ~!」とアピールすることで、自分が食べられないようにしているというわけです。
甲虫なのにソフトな体、素手でつまめるくらいのんびりした動き、すべてが「じゃあ食べてみれば?」という自信からきているらしいのです。
アメリカの記録では、ムクドリの親がヒナのために3年間に運んだ昆虫約1万6500匹のうち、てんとう虫はたったの2匹だったという報告もあるそうです。
それぐらい,超不人気の虫なのでしょう。
てんとう虫の飼育
てんとう虫の大好物は、成虫であっても幼虫であってもアブラムシです。
いくらでも食べてくれます。
綺麗にお花のあるお庭で、たとえアブラムシが発生してしまっても、てんとう虫がいれば大丈夫、どんどん食べてくれます。
てんとう虫がいてくれれば、とっても安心ですね。
では、てんとう虫を飼育するためには、1日に一体どれくらいアブラムシを食べさせればいいのでしょうか?
てんとう虫の幼虫で、だいたいアブラムシを20匹ほど、成虫では100匹ほど食べるのだそうです。
てんとう虫は、幼虫から成虫になるまで約2週間かかります。
20匹×14日=280匹のアブラムシが必要になるという訳です。
てんとう虫の成虫は、砂糖水だけをなめさせても長生きするそうですが、それだけでは卵は産めないそうです。
卵を産ませるためにはアブラムシを食べさせなければならないという訳です。どんどんアブラムシを確保しましょう。
学校農園や通学路に生えているヨモギやセイダカアワダチソウなどに注意して、アブラムシを集めてきます。
アリはアブラムシを運んで増やし、アブラムシのお尻から出る甘い汁をなめます。ですからアリが目印になります。
春4月はクローバ、クロマツ、モミジ、バラ、ハルジョン。5-6月はコムギ、ヤナギ、ムクゲ。夏はヨモギ、セイタカアワダチソウ。
9月はクリ、ヨモギなどについています。
どんな植物についているどんな種類のアブラムシでも良いですが、「ニセアカシア」という木の汁は、ナナホシテントウには「毒」です。
それでニセアカシアの新芽についているアブラムシだけはナナホシテントウに食べさせてはいけません。
まとめ
和名の由来は太陽に向かって飛んで行くことから、太陽神の天道からとられ天道虫と書く。
危険を感じたてんとう虫は、足の関節から有毒の強い苦味の液体を出す。
てんとう虫は、幼虫から成虫になるまで約2週間かかる。
てんとう虫の大好物は、成虫であっても幼虫であってもアブラムシ。
いかがですか?てんとう虫の事を少し分かっていただけましたか?
もし見かけたら、昔の事を思い出して飼育してみてはいかがでしょうか?