
本棚を整理していたら、ふと手に取った一冊。
懐かしい表紙に思わず手が止まりました。
それが、井上雄彦先生のデビュー作
『カメレオンジェイル』です。
当時、少年ジャンプで本編は読んでいたはずなのに、
改めて手に取ってみると「そういえば短編集目当てで買ったんだっけ」と記憶がよみがえりました。
そして読み返してみて、改めて思いました。
「これは、スラムダンクファンなら絶対に読んでおくべき一冊だ」と。
この記事では、
・カメレオンジェイルってどんな作品?
・井上雄彦先生の初期作品としての魅力
・スラムダンクにつながる短編の見どころ
を、僕の実体験とともにわかりやすく紹介します。
昔ジャンプを読んでいた40代・50代の方。
スラムダンクが好きな方。
井上雄彦先生の原点を知りたい方。
そんなあなたに向けて書きました。
『カメレオンジェイル』とは?ニューヨークが舞台の異色ヒーロー漫画
『カメレオンジェイル』は、井上雄彦先生の連載デビュー作です。
舞台はニューヨーク。主人公は探偵。
そして最大の特徴は、
生命エネルギーを爆発させることで、顔や姿を自在に変えられる能力を持っていること。
まさに“カメレオン”。
物語は、そんな主人公が次々と事件を解決していく作品です。
当時の少年ジャンプといえば、
・友情
・努力
・勝利
この王道テーマが基本路線。
本作もそのジャンプらしさをしっかり感じられる内容になっています。
主人公は、のらりくらりとした性格。
どこか飄々としていて、本気なのか分からない。
でも、いざという時はビシッと決める。
このギャップがたまりません。
連載デビュー作ということもあり、今読み返すと初期ならではの空気感も楽しめます。
それでいて、「発想の面白さ」と「すでに完成度の高い画力」には驚かされます。
特に作画。
この頃からすでに線の力強さ、人物の躍動感が別格です。
後の『SLAM DUNK』へとつながる片鱗が、はっきりと見えます。
スラムダンクの前身がここにある!収録短編集の魅力
このコミックスの本当の魅力は、
実は収録されている短編作品にあると、僕は思っています。
スラムダンクの原型ともいえる作品、
そして連載中に描かれた未収録読み切りまで収録。
スラムダンクファンにはたまらない内容です。
・BABY FACE
・JORDANみてーに
・楓パープル
それぞれ簡単に紹介します。
BABY FACE
スラムダンク連載中に描かれた読み切り作品。
当時コミック未収録だった貴重な一編です。
画力は、スラムダンク中期に近い印象で、すでに高い完成度が伝わってきます。
物語は、悲しい使命を背負った主人公の日常を描いたもの。
静かで、どこか物悲しい空気感が流れています。
ジャンプらしい熱さというより、
クールで余韻を残す終わり方。
さりげなくスラムダンクのキャラも登場し、
「あ、この世界はつながっているんだ」とニヤリとできます。
個人的には、続きが読みたくなる物語でした。
JORDANみてーに
タイトルからしてバスケ色全開。
高校生3人組が活躍する、コメディタッチのバスケット漫画です。
この中に、どう見ても流川楓の原型としか思えないキャラが登場します。
「これが後の流川になるのか」と思うと胸が熱くなります。
スラムダンク誕生前夜の熱量が、そのまま詰まっています。
楓パープル
新人読み切り作品。
これも半分バスケット漫画です。
タイトルの通り、
流川楓という名前のキャラクターが登場。
まさに流川の前身とも言える存在です。
ジャンプ的な王道ストーリーで、
・ライバルとの対決
・仲間との絆
・成長する主人公
という構図がはっきりしています。
のちの『SLAM DUNK』へとつながる過程を感じさせる作品です。
でも、だからこそ面白い。
「ここからあの名作が生まれたのか」と思うと、感慨深いものがあります。
こんな人におすすめ|スラムダンクファンは必読
この一冊は、井上雄彦作品の“原点”を知りたい人に、より響く作品かもしれません。
完成された名作とはまた違った魅力を楽しめる一冊です。
でも、こんな人には強くおすすめします。
・スラムダンクが大好きな人
・井上雄彦の原点を知りたい人
・80〜90年代ジャンプ世代の人
とくに、当時ジャンプを毎週読んでいた世代なら、
懐かしさで胸がいっぱいになるはずです。
僕自身、本棚の奥から見つけたことで、
当時の自分と再会したような気持ちになりました。
あの頃は、毎週ジャンプを楽しみにしていた。
次号が待ち遠しくて仕方なかった。
そんな気持ちを思い出させてくれる一冊です。
そして何より、
「井上雄彦先生は最初からすごかった」という事実。
画力、構図、キャラクターの魅せ方。
すでに片鱗が見えています。
名作は、いきなり生まれるわけではない。
試行錯誤の積み重ねがあってこそ。
それを実感できる作品です。
まとめ
『カメレオンジェイル』は、
井上雄彦先生のスタート地点ともいえる作品です。
のちの『SLAM DUNK』へと進化していく前段階の作品ですが、
この一冊には
・デビュー作ならではの勢い
・バスケ漫画誕生前夜の試行錯誤
・若き井上雄彦の才能の原石
が詰まっています。
スラムダンクが好きなら、
その“始まり”を知ることで、作品への愛はさらに深まります。
もしあなたの本棚に眠っているなら、
ぜひもう一度手に取ってみてください。
まだ読んだことがないなら、
今こそ読んでみてほしい一冊です。
懐かしさと発見が、きっとあなたを待っています。